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2013年5月 9日 (木)

泥棒にも三分の理 2

  

 
迷惑な人なりに・・・・・

 

やたらと声の大きい同僚がいる。

いいやつだが、とてもうるさい。

先日、連れ立って中華料理店に入った。

耳をつんざく音がした。

酔客が大騒ぎしていた。

「すさまじい」。 眉をひそめると、同僚が妙な話を始める。

むろん大声で。

「ああいう人たちは子供の頃、周囲に無視された経験があるのです」

無視は悲しい。

ぼくに注目してほしい。

そんな思いが高じ、自然と声が大きくなる。

自分もそうだった、うんぬん。

「自己弁護っぽいが、筋が通っていなくもない」 と述べておいた。

東京のJR錦糸町駅で先月、男性が刃物で切りつけられた。

電車内で犯人の男が体が当たり、口論になった末の事件という。

都会の悲しさか、一言の注意が暴力を誘発することがある。

事件の記事を読みながら、大声の自己弁護を思い出す。

迷惑な乗客や酔客がいた場合、その人なりの理屈を想像してみるのもトラブル回避の一手かも、と思う。

しかも春。 異動・入社の春である。 慣れない他人の振る舞いに、イラッとしやすい季節なのだから。

実は、電車で迷惑千万ながに股にも、まっとうな事情があるらしい。

私が知る日本人の中で、一、二を争うがに股の後輩にある日、意を決して

「電車の座席でもそれか?」 と聞いてみた。

座ったまま後輩がうなずく。

「腰痛持ちはこの姿勢でないとつらくて」。

目からうろこが落ちる思いで、見事な開脚と呼べなくもないがに股を見つめた。

スマホをいじりつつ肘を押し当ててくるこの人はよほど腋(わき)が痛いのかな?

考えているうち、目的の駅に着く。

 




  2013年3月13日 読売新聞 のコラムより 地方部次長 清水 美明さん



 





  

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