« 本来の日本人の気質 2 | トップページ | もっとも平凡な »

2012年8月15日 (水)

後生大事(ごしょうだいじ)

 

 
賢い人が、賢いがゆえに失敗する、そんな例が世間にはたいへん多い。

賢い人は、ともすれば批判が先に立って仕事に没入しきれないことが多い。

だから、せっかくの知恵も生かされず、簡単な仕事もつい満足にできないで、世と人の信用を失ってしまう。

 ところが、一方に 「バカの一つ覚え」 といわれるぐらい仕事に熱心な人もいる。

こういう人は、やはり仕事に一心不乱である。

つまらないと見える仕事も、この人にとっては、いわば後生大事な仕事、それに全身全霊を打ちこんで精進する。

しぜん、その人の持てる知恵は最上の形で働いて、それが仕事のうえに生きてくる。

成功は、そこから生まれるという場合が非常に多い。

仕事が成功するかしないかは第二のこと。

要は仕事に没入することである。

一心不乱になることである。

そして後生大事にこの仕事に打ち込むことである。

そこから、ものが生まれずして、いったい、どこから生まれよう。

おたがいに、力及ばぬことを嘆くより先に、まず、後生大事に仕事に取り組んでいるかどうかを反省したい。



    
    

           「道をひらく」 松下幸之助 PHP







 感想


この文章を読んで、朝ドラの「梅ちゃん先生」を思い浮かべました。

賢い人とは、梅ちゃんのお父さん、大学の医学部の教授です。

しかしこのお父さんは自分の仕事に没入し、世と人の信用は得ている。

上の文章のどこが同じかというと自分以外の職業の人に対して批判的になっているというところです。

娘の嫁ぎ先の職人さんを多少バカにしているところがある。

頭を使う仕事が素晴らしく、そうでない仕事(労働)を下に見ている。

しかしこのお父さんの偉いところは、自己反省し、自分の間違った考えを改めようとしているところです。

どんな仕事にも奥深いところがあり、そういう意味では仕事とはみな同じなのです。

それがわかると他人の仕事にけちをつけることが間違いであることに気づく。

「職業に貴賎(きせん)は無い」 とはこういうことなんですね。


私たちは自分のしている仕事に誇りを持てないときがあります。

しかしそんな時とは、一心不乱(一生懸命)に、そして後生大事にしていないときだと思うのです。

松下幸之助さんの話を読んでそう思ったのです。



  

« 本来の日本人の気質 2 | トップページ | もっとも平凡な »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/160971/46696691

この記事へのトラックバック一覧です: 後生大事(ごしょうだいじ):

« 本来の日本人の気質 2 | トップページ | もっとも平凡な »

最近のトラックバック

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ