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2012年7月27日 (金)

権利意識が低い日本人 2

  

 
アメリカでは、「sense of entitlement」 という言葉をよく使います。

「title」というのは、不動産などを持つときの所有権のことで、「sense」とはその感覚のことです。

「所有権のある気持ち」というような意味で、日本語に置き換えると、「権利意識」とか「特権意識」という言葉になります。

例えば、アメリカの政治家は選挙活動のときに、

「You deserve a better life 」ということを有権者に向って繰り返し示します。

「あなたはもっとよりよい生活を送ってよいはずだ」 「あなたはもっと豊かになる権利がある」 と訴えかけます。

私などはつい、「その権利をベースとなっているのは何なのか?」と問いたくなってしまいます。

どんな働きをしてきて、どれくらいの結果を出しているのか。

そうした努力や結果なしに、権利を主張するのは間違いです。



アメリカ人は、特に大きな成果がなくても 「給料をもらって当り前」 「手厚い待遇を受けて当然」 といった権利意識が強いように思います。

アメリカは労働組合が強い国なので、その影響ではないかといわれています。

労働組合はもともと、労働に対する対価がきちんと支払われない、待遇が悪すぎるといった問題を解決するために、労働者が集まって自分たちの正当な権利を獲得しようということで生まれたものです。

 ところが、最近のアメリカはその権利意識が行きすぎている印象があります。

サンフランシスコに住んでいる友人から、由々しきことを聞きました。

電車の乗り換えがわからず、インフォメーションで駅員さんに尋ねようとしたら、足を机に乗せたまま、携帯電話で話しながら 「ちょっと待って」 と言われたというのです。

そんな怠惰な勤務態度は、日本では許されません。

しかし彼のような人は、外国では珍しくありません。

しかも、権利国家のアメリカでは、どんなにいい加減でも、「自分は給料をしっかりもらう権利がある」 と堂々と主張します。

それがヒートアップすると、不公平や経済格差に不満をもった市民が公平を求め、「ウォール街を占拠せよ」 のようなアクションが起こったりするのです。



しかし、それはアメリカ人の本来の姿ではありません。

アメリカ人は、もともとは自分たちの力でフロンティアを開拓し、栄光をつかみとろうとするスピリットをもっていたはずです。

 それが、「わたしはこんなに頑張っているのに、なぜあの人は自分よりも厚い待遇を受けているのか?」などと、受け身な要求ばかりするようになっています。

 アメリカにとって、非常に危険なシグナルだと思います。

そうしたことを示す言葉が、「sense of entitlement」(権利意識)なのです。

何不自由ない生活ができる権利、仕事がもらえて当り前、という権利意識・・・。

しかし、そうした権利を要求するに足る自分かどうかは考えていません。




日本人が世界に誇れる33のこと ルース・ジャーマン・白石著




  

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