ピンとくる
人間の身体の仕組みは、実に複雑にそして実に巧みにできている。
神のみがなし得ることかもしれないが、人口衛星の構造がいくら複雑だと言ってみても、所詮、人体の神秘さにはかなわない。
見方によっては、宇宙の広大さ、神秘さが、そのまま人間の身体に再現されていると言ってもよいであろう。
それほどに複雑で、それほどに大きい。
にもかかわらず、足の先を針の先でちょっとつついても、頭にすぐにピンとくる。
すみずみにまで神経がこまかくゆきとどいて、どんなところおどんな小さな変化でも、間髪を入れず頭に知らせる。
だから機敏にして適切な行動もとれるわけである。
人と人とが相寄ってつくった組織。 商店、会社、いろいろの団体。
一番大きいのが国家の組織。
それらの末端をちょっとつついても、すぐにピンとくるかどうか。
間髪を入れずの反応が示せるかどうか。
合理化といい生産性の向上といっても、本当はこの間髪を入れずの反応が示せる体制から生まれてくるのである。
本当の意義はこのピンにある。
おたがいに、もう一度思いをめぐらしたい。
会社も商店も、そして一番大事な国家についても。
「道をひらく」 松下幸之助 PHP出版
感想
真剣に生きている人は、物事を突き詰めて、深く入ってゆくので本質がわかるようになるのです。
それが
見方によっては、宇宙の広大さ、神秘さが、そのまま人間の身体に再現されていると言ってもよいであろう。
に現われていますよね。
人間という存在の神秘さ、そしてとてつもなく大きな無限の可能性を見つけたとき、人間は宇宙そのもの、神そのものであることがわかるのです。
幸之助さんの思想は、宇宙観になって人間を見つめていたんですね。
そして自分が創った会社に全身全霊で情熱を注いだ。
だからほんのちょっとした変化にも気づくことができた。
幸之助さんは、天から地球を観て
「人間よ、もっと感性を磨け、そして自分が創った会社、商店、そして国家を大切にしてくれ」
と叫んでおられるのが、私には聴こえて来るようなのです。
私たちは今こそ、五感を超えた直観力(本当の、本来の力)を身に付けるときが来ているのではないでしょうか?
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